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2017.05.12

リアリティを伝えて受け手の心をつかむ実寸大DM[DMライブラリレポート10]

 アナログメディアであるダイレクトメール(DM)はデジタルと違い、手に取れるものを直接生活者の元に届けられるのが大きな特徴である。デジタル時代におけるDMのクリエイターには、いかにリアルに受け手の五感に働きかけることができるかが求められている。例えばなんだか気になるビジュアル(視覚)、ふしぎな手触り(触覚)、ぺりぺりめくれる音や振ったときに鳴る音(聴覚)、味を思い出す(味覚)など五感を刺激することでより強く興味喚起するような手法が日々開発されている。
 今回はそのDMならではのリアリティを表現する手法として「実寸大で見せるDM」事例をいくつかご紹介したい。

直感で「おいしそう!」が伝わる実寸大DM

 一つ目の実寸大DMは健康食品通販の事例である。封筒で実寸大を表現している。
(図1)健康食品通販のDM

 図1のように曲げわっぱ型の窓から販売している雑穀米を詰めたお弁当の中身を実寸大で覗かせている。健康食品の雑穀米なので体に良いことを訴求するのは大切だが、売るためにまずは「おいしそう」と思ってもらえることを優先させたようだ。そこで実寸大のお弁当で表現することで、受け手の直感に訴えかけているのだろう。ふっくらと炊き上がった雑穀米を季節の野菜やお肉のおかずとともにお弁当に詰めれば、こんなに彩り豊かで体に良く、冷めてもおいしく食べられる。一目見て「おいしそう」「食べてみたい」と思わせるだけではなく、「作ってみたい」と思ってもらえそうな封筒で、開封率アップに大いに貢献しそうである。

サイズ感や容量がシンプルにわかるヘアケア商品の実寸大DM

 次にご紹介するのは、ヘアケア商品の通販DM。こういった類いのDMでよくあるのが、サラサラとかツヤツヤした髪のイメージ写真が大きく載っていて商品ボトルが小さく脇に表示されているような見せ方である。

(図2)ヘアケア商品のDM

 それに比べてこちらはモデルを使った使用イメージや髪の仕上がりイメージは一切なく、チューブボトル型の商品を1ページあたり1本ずつほぼ実寸大でレイアウトするのみ、と実にシンプル。サイズ感や容量が見たままに分かり、ビジュアルの要素が多すぎないことがさらに読みやすい印象を与えている。

タブレットの楽しさが伝わる実寸DM

 最後にご紹介するのが携帯会社のDM。スマホユーザー向けにタブレット端末の魅力を訴求したものだ。


(図3)携帯会社のDM

 このDMではタブレットならではの大画面でできることを伝えるため、封筒でまずスマホの画面を窓からのぞかせ、開封すると大画面のタブレットが出てくる仕掛けになっている。またタブレットとスマホを実寸大で比較できるA1サイズのブロシュアを封入。これを手に取れば、店頭に行く前にスマホとタブレットのサイズの違いをリアルに疑似体験できる。

 以上、実寸大DMを3つご紹介した。
 紙メディアはデジタルメディアと違って五感に訴えることに着目することで、クリエイティブの自由度が伸びる可能性がある。リアルにモノを届けられる特性を惜しみなく生かして、これからも企業と生活者の間にわくわくするようなコミュニケーションが生まれることを期待したい。

DMライブラリとは
生活者モニターの自宅に送付されたダイレクトメールを収集した施設(ライブラリ)です。
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