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2017.06.07

忙しい企業担当者の心をつかめ!B to B DM事例[DMライブラリレポート12]

 新規開拓か顧客維持かに関わらず企業が法人営業(B to B営業)を行うとき、どのようなコミュニケーション方法があげられるだろうか。訪問、テレマーケティング、FAX、Eメール、そしてDM。訪問やテレマーケティングは営業の確度は高いものの売り込み色が強く嫌われがち。FAXは低コストだが相手方の紙とインク代を無断で奪う印象がある。そんな中、EメールやDMは相手の時間を無理に奪わず良心的なB to B営業ツールと言える。
 特にDMはリアルな物が手元に届くこともあり、使い方によっては大きな効果が期待できる。(近年ではマーケティングオートメーションに基づき各媒体を複合させたコミュニケーション設計もトレンドとなっているが、今回はそれには触れない)

 ではいったいB to B営業でDMを活用するとき、どのようなことに気をつければいいのだろうか。DMライブラリの中から2つの事例をご紹介する。

B to B DMは、とにかく開封してもらってなんぼ

 企業担当者は忙しい。手元に届いたDMを全部開けて一つひとつ目を通す暇などない。だからB to B DMはB to C DMに比べて、より開封アクションにつなげる工夫を凝らす必要がある。
 その工夫の一つがこちらの事例である。
(図1)マーケティングリサーチ会社のDM(図1)マーケティングリサーチ会社のDM

 こちらはマーケテイングリサーチ会社のDMだ。B4サイズ程度のフィルム封筒に、なにやら柔らかく厚みのあるものが封入されている。

●宛名面右下には挨拶文が「『過去』はゴミ袋へ」というタイトルで書かれている。内容としては、過去を捨てていままでの常識の枠をはずすことでイノベーションが生まれる、うちの会社はその過去を捨てるお手伝いをする、というものである。
●宛名裏面には「過去」と大きく書かれたゴミ袋がいくつも積み重なっている写真がある。どうやらこのDMにはゴミ袋が同封されているようだ、ということが分かる。
●中には「過去」と大きく書かれた45Lのゴミ袋が10袋同封されている。

 忙しい企業担当者にどうにか開封を促すため、ゴミ袋10袋分の分厚さで「何が入っているのだろう?」と思わせる。一切会社のサービス説明もせず、ただ「なんとなく面白そうな会社だな」という印象だけをゴミ袋を使い切る間ずっと滞留させる。しかも封筒と宛名兼挨拶状の紙1枚とゴミ袋ということで、コストをかけないスマートさが伝わる。

 二つ目の開封してもらってなんぼの事例は、事務用品販売店のDMである。

(図2)事務用品販売店のDM(図2)事務用品販売店のDM

 ご覧の通り宛名面はほとんど白場でセンターに「?」と大きく書かれているだけ。読んで字のごとく「中に何が入っているだろう?」と思わせる。触ってみるとなにやら硬い何かがあるようだ。
 開封すると2つのサービス案内ブロシュアとうちわ、挨拶状。このうちわが変わっていて、円形で片面はピザ、片面は豚骨ラーメンの写真素材である。変わったうちわだな、とパタパタ仰ぎつつ挨拶状に目を通すと、「このうちわは毎年作っているが来年のネタに困っているので募集する」という旨が書かれており、採用の場合はうちわ100本と賞品をプレゼントする、とあり、募集欄を設けてある。なんとも砕けた主旨ではあるが、読んでもらった担当者と関係性を築きたい、楽しんでほしい、という差し出し店の懸命さと遊び心が感じられる。

 B to B DMはB to C DMに比べ「時間のない担当者にいかに開封させるか」「感情的な要素だけではなく、合理的なメリットを伝えられるか」といった項目をクリアできるかが求められる。
 また今回の事例に特徴は見られなかったが「複数人の決裁者が意思決定に関わる」ということも十分に加味して制作する必要がある。継続的にDMで新規開拓・顧客維持を図る時、以上のような点を意識してさらなる精度を高めていただきたい。

DMライブラリとは
生活者モニターの自宅に送付されたダイレクトメールを収集した施設(ライブラリ)です。
※DMライブラリで収集したDMは著作権の関係上、実物の画像を掲載できません。実物をご覧になりたい場合は、ぜひLABOLISへお越しください。(LABOLISへのご来場は事前予約が必要です。お問い合わせページよりご連絡ください。)

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