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2017.08.21

嫌われずにうまく工夫を!フィルム封筒の活用DM事例[DMライブラリレポート18]

 ダイレクトメール(DM)の封筒は、紙封筒かフィルム封筒かの2つに大別できる。DMライブラリに届くさまざまな形態のDMの中でも紙封筒、フィルム封筒を使用しているものはそれぞれ20%弱を占めている。そんなフィルム封筒のメリット・デメリットを大まかに列挙すると以下の通りである。

メリット デメリット
〇低コスト
〇軽い
〇雨に強い
〇カラー印刷の場合、紙に比べて発色がよい
×材質によっては開封しにくい
×破れてしまうと保管性が悪い
×封筒に宛名ラベルがあるとゴミの分別が面倒
×シュレッダーを通せない
×安っぽく見える

 こうして比較してみるとフィルム封筒は送る企業側には便利だが、受け取る生活者にはやや不便なもののように見受けられる。以前LABOLISで行ったDMに関する不満調査でも、特に主婦層からは「処分が面倒」という不満が出ていた。(ご参考
 せっかく企業にとって便利なフィルム封筒、その良さを生かしつつ受け手にとってもストレスのないような活用法はないだろうか。そこで弊社のDMライブラリの中から、フィルム封筒をうまく工夫している事例をいくつか紹介する。

ミシン加工を施してフィルム封筒独特の開封ストレスを回避

 フィルム封筒には封緘方法が2つある。

・フタがテープで閉じられる場合(手作業、小ロットの場合が多い)
・溶着方式といって熱で圧着してある場合(機械作業、大量ロット)

 前者はテープを剝がせば簡単に開封できる。問題は後者でフィルムをはさみで切るか引っ張って破かないと開封できない。素材にもよるが受け手にとってはこの溶着方式で封入されたDMの開封というのは結構なストレスがある。

 大量ロットなので溶着方式での封入でコストも納期も抑えたい、でも開封しやすいように工夫したい。そこで採用されているのがこのような加工だ。

(図1)保険会社の加入者向けDM(図1)保険会社の加入者向けDM
 こちらはある保険会社の加入者向けDMである。封筒の裏面にタテの高さいっぱいに直線で切り込み線が入れられている。この切り込み線の左右を指でつまんで引っ張れば、封筒が簡単に奇麗に破れて中身が取り出せる。これなら受け手にフィルム封筒特有の開封ストレスを与えることがなさそうだ。

 次に透明であることを有効に活用した事例を挙げる。

中身と封筒をレイヤー構造のデザインで魅せるDM

 こちらの外国産車ディーラーからのクリスマスDMでは、フィルム封筒が透明であることを生かしたデザインで、受け手の心をつかむ工夫をしている。

(図2)外国産車ディーラーからのクリスマスDM(図2)外国産車ディーラーからのクリスマスDM

 図2のように封筒には雪、中のブロシュアには車の側面ボディーが描かれており、2つがレイヤーとして重なって見えたときに車がクリスマスの雪の中を走っているように見えるデザインとなっている。あえて中身を見せることでデザインが成立するような、遊び心のある構成である。手に取った時に思わず中身を取り出したくなるだろう。

 最後に紹介するのが通信教育大手のDMである。

フィルム封筒のストレスを払拭しフィルムの良さをフル活用

 こちらのDMはフィルム封筒の活用として3つの特徴がある。

・特徴1:フィルムならではの発色の良さを生かし、封筒いっぱいの情報量をデザインしている。
・特徴2:封筒の一部を透明なままにし中身を少し見せた上で、外から矢印で示すデザインにすることで開封意欲を高めている。(図3)
(図3)フィルム封筒のデザインの工夫(図3)フィルム封筒のデザインの工夫

・特徴3:宛名をラベルシールではなく台紙に印字することで、ゴミ分別のストレスをなくしている。(図4)
(図4)宛名台紙の活用(図4)宛名台紙の活用

 このように、フィルム封筒のデメリットをクリアするだけでなく、メリットを積極的に生かしていることがわかる。

 以上、フィルム封筒を使ったDM事例を3つ紹介した。冒頭に述べたように送る企業側には都合が良く受け取る生活者にはやや不便と感じられがちなフィルム封筒。多くの企業がその利便性だけで採用している中、上記の事例のように細かい気遣いを働かせられれば、合理的かつ受け手にも優しいクリエイティブが実現できそうだ。

DMライブラリとは
生活者モニターの自宅に送付されたダイレクトメールを収集した施設(ライブラリ)です。
※DMライブラリで収集したDMは著作権の関係上、実物の画像を掲載できません。実物をご覧になりたい場合は、ぜひLABOLISへお越しください。(LABOLISへのご来場は事前予約が必要です。お問い合わせページよりご連絡ください。)

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