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2017.04.21

「DM week 2017」IoT、ビッグデータ、AI時代におけるリアル店舗のこれから

IoT、ビッグデータ、AI時代におけるリアル店舗のこれから

DM week 2017 セミナーレポート

2015年のサービス開始以来、300を超えるリアル店舗で採用されている「ABEJA Platform for Retail」。
小売・流通業界で店舗運営の最適化を実現する人工知能ソリューションをご紹介します。

今何が起きているのか? 〜IoT、ビッグデータ、AI時代とは〜

 これまで人工知能と聞いてイメージするのは、例えばFacebookでの顔認証、囲碁将棋ソフトなど、どちらかと言えばエンターテイメント寄りの世界だったと思います。2016年が国内で人工知能の第3次ブームが起こった年とするならば、2017年はディープラーニングを含む人工知能がビジネスの現場に降りてくる年になると考えます。

 経済産業省も昨年、IoT、ビッグデータ、人工知能、この3つを国家戦略として打ち出しました。日本は今、データを活用できる国として活躍できるか否かの「分かれ目」にいると考えられます。
 インターネット環境の整備に伴い、現在「上りのIoT」によって多くのデータがクラウド上などに保存されていて、2020年にはその量は44兆GBに達するとも言われています。しかし現状、「下りのIoT」によってそのデータを利活用できている社会になっているとは言えません。

今何が起きているのか? 〜IoT、ビッグデータ、AI時代とは〜

 バーチャルデータの世界においては海外の大手IT企業が席巻していますが、小売流通の店舗内データ、健康情報、走行データ、工場設備の稼働データなどのリアルデータの世界においては日本がプラットフォームを獲得できる可能性があります。そこで鍵になるのは事務所・企業・系列の枠を超えてデータを共有・利活用できる「プラットフォーム」の形成です。
 それをサポートすべく私たちABEJAでは2013年から「リアルの世界—小売・流通業」に特化してディープラーニングの技術適用を進め、2015年10月に「ABEJA Platform for Retail」をリリースしました。

ABEJA Platform for Retail

 小売業界では近年、1店舗当たりの収益性が下がり退店を余儀なくされている例も多く聞かれます。そしてEC化の進行による店舗売上の停滞も顕著です。リアルな店舗が、いわばショールーム化・体験場化していると考えられます。
 そのような環境下で店舗の収益を向上すべく、「ABEJA Platform for Retail」は小売経営に必要なデータを取得。そのデータを人工知能により統合・解析することで経営の課題・施策を自動で発見・分析し、モデル店舗の基準を指標化します。その指標を基に他店舗経営を行うことで、小売経営の効率化の実現をサポートします。

ABEJA Platform for Retail

 導入事例をいくつかご紹介します。

 寝具などを販売している店舗において買上率・入店率の時間別推移のデータを取ったところ、夜に買上率が高くなる傾向が明らかになりました。寝具は荷物が大きくなりますので日中に来店して商品を検討、夕方に再来店して購入というパターンが多かったのです。逆に言うと日中に来店するお客さまに対しては、持ち帰りのしづらさ故の買い漏らしが生じているということです。こうした解析の結果、例えば「日中は送料無料」などのサービス、といった具体的な施策提案を行えるようになっています。

 大型SC内にある20代女性向けアパレルショップでは、週ごとに店頭VMDをリフレッシュしているのですが、その効果検証に「入店率」という指標を活用しました。結果、効果的なVMDと季節商品の投下によって入店率が+5.2%アップしました。
 また買上率とスタッフ配置を元にシフトの最適化を行った結果、ショップの会員増加率が+200%になりました。

 その他、自動車ディーラーにおける車両レイアウト(ヒートマップを活用)のご提案や消費財メーカーにおける店頭プロモーション効果測定など、多くの実績を挙げています。

 こうしてリアルなデータを蓄積していくことにより、例えば食品スーパーでは来店数カウントデータとPOSデータからレジのトランザクション時間を推定、レジの待ち時間を可視化することでレジへの並びの動線の改善を実現するなど「応用版最適化ソリューション」も行えるようになってきています。

profile

一ノ宮 佑貴 氏(いちのみや・ゆうき)●Google株式会社での営業・マーケティング企画職を経て2015年より株式会社ABEJAに参画。小売企業へのソリューション営業、新規プロダクトの事業開発を主に担当。2016年にはRetail SaaS 事業部の責任者に就任、小売業から飲食業、交通期間まで、幅広い業界に対してデータを活用した収益向上に貢献。自社サービスにとどまらず、海外のデータソリューションに対する知識も豊富。

(所属、役職は講演当時のものです)

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