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2017.04.21

「DM week 2017」コンセプトで勝つ! ハートをつかんだ世界のダイレクトマーケティング秀逸事例

コンセプトで勝つ! ハートをつかんだ世界のダイレクトマーケティング秀逸事例

DM week 2017 セミナーレポート

世界最高峰のダイレクトマーケティングキャンペーンを決定する「国際エコー賞」。
その受賞作品から今世界の先端で起きているマーケティングのパラダイムシフトと、創造的で秀逸なキャンペーン事例をご紹介します。

 昨年10月にロサンゼルスで開催された米国DMA主催の「&THEN」という3日間のイベントに参加してまいりました。同イベントの目玉にDMA国際エコー賞というアワードがありまして、色々な事例に触れてきましたのでご紹介いたします。

パーソナライズ

100年以上続くDMAが名称変更。その心は?

 事例紹介の前にDMAについてお話しておきます。DMAの歴史は古く、発足は1917年。つまり100年続く世界的にも権威のあるマーケティング組織です。DMAは従来「Direct Marketing Association」の略称だったのですが、今回のイベントの基調講演で「Data & Marketing Association」に名称が変わりました。「Direct」という言葉が取れたのは、データを活用して皆が実質的に「ダイレクトな」マーケティングを行っている現在においては、「マーケティング」という言葉が既に「ダイレクト(な手法)」を内包するようになったためと考えられます。データの利活用がビジネスの成否を決める時代を象徴するような名称変更だと思います。

 今回の&THENのテーマは「the SCIENCE of CREATIVITY(クリエイティビィティを科学する)」というものでした。
 さて皆さん、ここで普段の業務を思い起こしていただきたいのですが、近年になって色々なデータが取れるようになったり、分析ツールも完備され、さあこれで今まで思いもつかなかったマーケティングが実現するぞと期待したものの、さほどの実感が得られていない、という方も多いのではないでしょうか?
 データやツールさえあれば効果が上がるというのは、現時点では幻想かと私は思います。本質的な課題は「CREATIVITY(クリエイティビティ)」、すなわち今あるデータからいかに創造的なアイデアを生み出せるか、ということです。皆がデータを入手できるようになった今だからこそCREATIVITYはさらに重要度が増しており、今回のDMA国際エコー賞の大きなテーマにもなっていました。

 DMA国際エコー賞には3つの審査基準があります。

1 卓越した戦略
2 難関を突破するクリエイティブ
3 驚異的な結果

 この3つ、特に3番が重要で、集まった事例に結果の伴わなかったものは一件もありません。手前味噌ですが弊社のBtoB DMも2015年のDMA国際エコー賞を受賞しております。

BtoB DM

DMを使わないキャンペーンがグランプリ。そこに見える潮流と傾向。

 DMA国際エコー賞の理事長がこんなことをおっしゃっていました。「最高の施策はクリエイティビティとデータを戦わせることから生まれるものよ」。先ほどの話にも関連しますが、データさえあれば…というものではないことを強調されたのだと思います。今回のエコー賞のテーマも「EMOTION」でした。

 それでは受賞事例をご紹介してまいります。

 ダイヤモンド賞は、ニュージーランドのビールブランドが行った売り上げ向上キャンペーンです。
 ビール製造で生まれる副産物からバイオエタノール燃料を製造し、それをガソリンスタンドで販売する、という取り組みを「(ビールを飲んで)地球を救おう」といったユーモラスなキャンペーン動画に仕立てて紹介しています。実際にガソリンスタンドを建てたりオリジナルのタンクローリーで燃料を運搬したりといった念の入れようで、日本同様「ビール離れ」が進んでいるニュージーランドにあって売り上げが10%UPしたという結果も出ていて、30万リットルのバイオエタノール燃料がプロデュースされたとのことです。
 インパクトに押されて忘れがちになるのですが、これのどこが「ダイレクトマーケティング」なのだろうかと私は考えました。DMもデータもおそらく使っていないキャンペーンなので、どちらかというとマス広告に近いのではないか、そのような印象を持ったのですが、どうやら最終的に「数字が取れている」という点がポイントだったようです。
 なおこのキャンペーンはカンヌライオンズも受賞しており、ダイレクトマーケティングといわゆる”広告”の境界が曖昧になってきていることも感じます。

 「Best use of Direct Mail」を受賞したのはこちらもニュージーランドのデジタルプリンターメーカーのキャンペーンです。
 メタリックゴールドとシルバーを印刷できるこのプリンターの良さをいかに伝えるか、というキャンペーンで、そのストーリーは「架空のナイジェリア人ビジネスマンが、金と銀の湧き出る池を海外投資家に伝えるためにこのプリンターでDMを作り…」というもの。パーソナライズしたデジタルレスポンスメカニズムも使い、206通のDMに対するレスポンス率は61%と高いものでした。

 「Best Integrated」を受賞したのは、これまたニュージーランドの牛乳メーカーのキャンペーン。
 「骨折した子供のレントゲン写真をメーカーのWebにアップすると、メーカーからは写真を貼り付けられるギブスが送られてきて、お店でギブスのバーコードをスキャンさせるとミルクがもらえる」というもの。カルシウムが豊富なミルクを骨折した子供に贈るという逆転の仕掛けに122人がエントリーしています。

 「Insurance and Financial Products And Service」を受賞したのは、デンマークの資金管理会社。
 Forbesに乗るような階層ではないものの、若くて年収が高く成功を追求している「キャリア男性」をターゲットとした顧客獲得のキャンペーンです。
 自分がデンマークの中で「リッチリスト」の何位なのかが分かるサイトを作るというウィットに富んだ仕掛けで顧客獲得に成功しています。

 今回のエコー賞でもテーマとなっていた「EMOTION」。
 私たちトッパンフォームズもEMOTIONに迫るさまざまなソリューションをご提供してまいりますのでご期待ください。

(所属、役職は講演当時のものです)

お問い合わせの後の流れ
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