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2017.11.27

30分が限界、4人に1人が読み飛ばす?! 求められることは重要な箇所の分かりやすさ

 万が一のときの保障内容や金融リスク、毎月の支払金額や解約返戻金など、金融商品の購入時には多くの確認すべき項目がある。普段から金融関連の情報に触れている人にはさほど難しい内容ではないのかもしれない。だが慣れない人にとって契約内容を一つずつ理解していくことは、なかなかハードルの高い作業である。

 2017年3月、金融庁は「顧客本位の業務運営に関する原則」を公表した。その中では「重要な情報の分かりやすい提供」を徹底し、各金融機関がフィデューシャリー・デューティー(顧客本位の業務運営)にのっとった対応をすることを求めている。

 LABOLISが行った「フィデューシャリー・デューティーに関する調査」によると、生活者が金融商品の購入・申し込みに当たって次のような行動を取っていることが見えてきた。

約半数の人が集中力が持続するのは「30分未満」と回答!

 金融商品を取り扱う担当者は購入を検討している顧客に対し、パンフレットやタブレットPCなどの説明ツールを使いながら保障内容や金融リスクなどを説明する。そこで金融商品を対面で購入・申し込みをする場合手続きは何分まで集中できるかを調査したところ、約半数の人が「30分未満」と回答した(表1)。

(表1)金融商品を対面で購入・申し込みをする場合手続きは何分まで集中できるか
(表1)金融商品を対面で購入・申し込みをする場合
手続きは何分まで集中できるか

 また「30分以上~60分未満(36.8%)」も3割以上を占めており、2つの結果より30分が一つの目安といえることが分かる。だからこそ、金融機関が作成するコミュニケーションツールや担当者による説明を「より端的に」「より分かりやすくする」ことが重要となってくる。

約4人に1人は「読み飛ばすことが多い」「読んでいない」

 次に金融商品を購入・申し込みする際、確認すべき重要事項説明書や目論見書を読むかどうかについて調査した(表2)。

(表2)金融商品を購入・申し込みする際、確認すべき重要事項説明書や目論見書を読むか
(表2)金融商品を購入・申し込みする際、
確認すべき重要事項説明書や目論見書を読むか

 4割弱の人は「重要な箇所のみしっかり読む」と回答している。しかし「読み飛ばすことが多い」「読んだことがない」を合わせると20%を越えており、約4人に1人があまり読んでいないことが分かる。また金融機関の各種ツールの印象を別の設問で聞いたところ「重要な箇所が分かりにくい」という意見も多かった(表3)。ツール自体も「情報量が多い」ために「文字が小さく」なってしまい、それが「読みにくい」「重要な箇所が分かりにくい」原因となってしまっている可能性も高い。

(表3)金融機関の各種ツールの印象(表3)金融機関の各種ツールの印象

 今回の調査結果から、金融庁が示した原則同様生活者も「重要な箇所の分かりやすさ」を求めていることが確認できた。しかし金融機関の考える分かりやすさと生活者の考える分かりやすさにギャップがあったら元も子もない。生活者視点を持ってコミュニケーションツールを作成していくことが重要である。また「読み飛ばすことが多い」「読んだことがない」と回答した人たちに向けて、つい手に取って読んでしまうようなアイデアや工夫も必要となるだろう。

ニュースリリース:金融商品を購入・申し込みする際に、誤解した経験がある人は4割
コミュニケーションツールのフィデューシャリー・デューティー対応を支援する金融機関向け新サービスを提供開始(コーポレートサイトへ移動します)

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