FOCUS of LABOLIS

2018.10.09

読みやすく、分かりやすく、伝わりやすく。印刷物のユニバーサルデザイン

 総務省が平成30年度の「視聴覚障害者等のための放送視聴支援事業」として、SoundUD:音のユニバーサルデザイン(UD)に関する事業を採択した。「ユニバーサルデザイン」は2020年の東京オリンピックに向け、再び注目されているキーワードの一つだろう。

 そもそもユニバーサルデザインとは文化や使用言語、国籍の違い、年齢、性別、障がい、能力を問わず利用することができるデザイン、つまりできるだけ多くの人が利用可能なデザインにすることを基本コンセプトとしている。

 身近な例を挙げると、
 ・牛乳パックは注ぎ口とは逆側にへこみがあり、触るだけでどちらの向きかわかるようになっている
 ・シャンプーのボトルには凹凸がついており、触るだけでリンスのボトルと区別がつくようになっている
など、プロダクトに多い印象があるが、印刷物においてもユニバーサルデザイン化への取り組みが進んでいる。

読みやすく、分かりやすくする工夫

 印刷物におけるユニバーサルデザインには、大きく次の二つがある。

・ユニバーサルデザインフォント
・カラーユニバーサルデザイン

 1点目のユニバーサルデザインフォントは、その名の通りユニバーサルデザインとして作られたフォント(書体)である。さまざまなUDフォントが存在するが、その特徴は文字を構成するエリアが広く取られていることだ。線と線の間隔が離れているので、フォントサイズ(級数)が小さくなっても潰れづらく、読みやすくなる。

フォントの空きスペースの違い(図1)フォントの空きスペースの違い

色の見え方に対する配慮

 2点目のカラーユニバーサルデザインは、色に関するユニバーサルデザインである。

 色弱と呼ばれる色の見え方が異なる人の数は、日本人では男性の5%、女性の0.2%といわれており、国内に300万人以上といわれている。色弱にも種類はあるが、図2のように赤と緑の色が似たように見えるため、色の組み合わせ方によっては差がつかず分からないものになってしまう可能性がある。食品のアレルギー情報など、記載されている内容が生命に関わることもあるため、特に重要な情報に関しては色弱の方も正確に情報を受け取れることができるようにする必要がある。
色の見え方の違い(図2)色の見え方の違い

 特定の色を使ってはいけないということではなく、色の組み合わせや、色以外での変化をつけるなどの工夫をすることで、色弱の方でも分かりやすいものにすることができる。

(例1)グラフの隣り合う色の間に白線を入れることで、その境目を分かりやすくする
グラフの色の境目の表現例

(例2)注意事項は文字を赤くするだけでなく、太字にしたり下線を引くなど、複数の強調の仕方を取り入れる
文字の強調例

 より多くの人にとって分かりやすく、伝わりやすく工夫することは、不要なミスを防いだり問い合わせの減少、ひいては顧客満足度や企業イメージの向上にもつながっていく可能性を秘めている。今使われているツールがより多くの人にとって分かりやすく使いやすい、ユニバーサルデザインに配慮されたツールへと改善されるきっかけとなれば幸いだ。

今お使いのツールがユニバーサルデザインの観点から課題があるかどうかは、「UD診断サービス」で確認することができます。
基本的なユニバーサルデザインにプラスして、当社独自の診断手法を用いて課題を洗い出すことができますので、興味をもたれた方はぜひこちらをご覧ください。

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